Salesforceは、日々ユーザーがレコードを作成したり、更新することでデータが蓄積され、意義を持ちます。Salesforceにおいて非常に重要なレコードの概念と、基本的な使い方を確認していきましょう。
レコードとは
下図にてSalesforceの画面をもとに解説していきます。画像上部でオブジェクトを選択すると、その下にレコードの一覧画面であるリストビューが表示され、リストビューには個別のレコードが表示されます。
下図を例にすると、取引先の会社ごとのデータが複数のレコードに分けて保存されている形になります。
さらたに、個別のレコードをクリックして開いてみます。すると、下図のような画面になります。
これを「レコード詳細画面」といいます。
レコード詳細画面には、取引先にまつわる住所や電話番号、WEBサイトなどの情報が詰め込まれています。このように、レコードの中に格納される住所などの個別の情報を「項目」と呼びます。
ここまで出てきたオブジェクト・レコード・項目という概念を図で表すと、下図のようになります。
つまりオブジェクトというのは特定の情報をまとめて管理する箱であり、箱の中にはA社、B社…のような個別のレコードが保存され、レコードには沢山の項目がが存在し、レコードごとの個別の情報を蓄積しているということです。
オブジェクトとレコード、項目の関係性はExcelをもとにするとわかりやすいです。
オブジェクトがExcelのシートだとすれば、シートの中の「行」(Excelの横軸)にあたるデータがレコードであり、列のヘッダー行に入っている従業員数や都道府県などが項目になります。
ここまで取引先オブジェクトを例に挙げてきましたが、考え方はほかのオブジェクトでも同様です。人を表す取引先責任者では、Aさん・Bさん・Cさんが1レコードの単位になりますし、商談オブジェクトでは商談が発生するごとに1レコード立ち上げて、成約見込みの金額項目やフェーズ項目を更新して商談管理します。
以上がレコードの概念です。
レコードの使い方
Salesforceのデータそのものである「レコード」ですが、どのような使い方が一般的なのか、イメージを膨らませて行ければと思います。
レコードの作成
まずはレコードの作成方法ですが、冒頭で登場したリストビューの画面から「新規ボタン」を押して作成します。
ほかにも、アクションボタンという独自のボタンを設置して、最初から既定の値が入った状態でレコードを立ち上げることも可能です。
そして、フローというオートメーション機能を使用して、何らかの条件に合致したら自動でレコードを作成する、という処理を作ることも出来ます。
下図では新規ボタンを押した後で、レコードタイプを選択する画面が表示されています。レコードタイプとは、営業、事務、経理担当など、ユーザーの役割に合わせて最適な画面レイアウトを出し分けるための機能です。
関連レコードの登録
下図はレコードを開いた画面、レコード詳細画面です。レコード詳細画面では、項目にデータを入力するほか、このレコードに関連するオブジェクトのデータ入力もおこないます。
例えば、下図右側で赤枠で囲んでいる「関連レコード」では、この取引先と締結した契約、のような表現が可能です。
さらにその下の「活動やメールなど」と記載した個所では、この取引先に対して実施した活動を登録したり、この画面上からメールを送信して送信内容を紐づけて保存しておくことが可能です。
このように、レコード詳細画面は、ユーザーが日々の業務を行っていく上でもっともよく開いて、この画面上で様々な業務をおこなう基盤になります。
レコード詳細画面のカスタマイズ
レコード詳細画面は、ユーザーのSalesforce活用のキモとなりますので、使い勝手はかなり柔軟にカスタマイズ可能です。
下図はレコードのレイアウトを変更する画面です。
左側のメニューから、中央の画面にドラッグ&ドロップで様々な要素を配置し、その要素の表示制御を右側のメニューから行うという3分割の画面になっています。
レコードの一括操作
レコードは一つ一つ編集するほか、リストビューやレポートから一括編集できます。
下図はリストビューを例としていますが、レポートでも「インライン編集」という機能で同等のことが可能です。
レコードを集約してデータ分析
レコードに登録したデータを集約して、絞り込み条件で絞ったり、昇順・降順でソート、グラフ化してレポートで活用することが可能です。
まとめ
- レコードはExcelでいうと行にあたり、オブジェクトの中に格納される個別のデータである。
- レコードの作成は自動化できるし、見せ方を柔軟に変えられる。レコードは一括変更や絞り込んで集計で活用できる。
以上、レコードの概念と、使用方法でした。