商談商品の入力漏れを防止する2つの方法|Salesforce

商談商品の入力は、どれだけ徹底するようにアナウンスしても、悪気無くうっかり漏れてしまうことが多いです。本記事では商談商品の入力漏れを防止するために、ソフトな方法と厳格な方法の2パターン紹介します。

商談商品の入力漏れが発生する理由

Salesforceでは、商談商品が商談とは別で関連オブジェクトとして管理されています。そのため、商談を編集した後に別途商談商品を追加する作業を行わなければならず、このプロセスで入力を忘れてしまうことがあります。

商品の追加1

もしくは、商品の追加ボタンを押して、商品と数量を選んで保存する、という行為が面倒で、意図的に入力を先延ばしにしてしまう場合もあるでしょう。

商品の追加2

このような入力漏れが発生すると、見込み売上の適切な管理が難しくなり、営業活動の精度が低下することがあります。

早速、入力漏れを防止する2つの方法をチェックしていきましょう。

入力漏れ防止策1:商品を商談に追加するようユーザーに促す機能を有効化する

商品を商談に追加するようユーザーに促す機能を有効化すると、商談を作成した直後に自動で商品選択画面に遷移します。これにより、目の前に商品が大きく表示されますので、うっかり商品を入力することを忘れるということは起こり得なくなります。

動きのイメージを共有します。まずは普通に商談を新規作成して、保存ボタンを押します。

商品を商談に追加するようユーザーに促す機能1

すると、商談が作成されると同時に商品の画面がドーンと表示されます。これでもう入れ忘れたとは言えないですね。

商品を商談に追加するようユーザーに促す機能2

ただし、リードから取引開始した場合の商談や、商談をコピーしたときには上記の商品画面が表示されないです。また、この画面を×を押して消すことも出来ますので、強制的に商品を入力させるわけではないです。商品を入れる文化を柔らかな促しで定着させるための手法と言えます。

入力漏れ防止策1:商品を商談に追加するようユーザーに促す機能の設定方法

設定画面のサイドメニューの検索窓に商談のと入力します。商談の設定が出てきますのでクリックすると、下図の画面になります。

「商品を商談に追加するようユーザーに促す」にチェックを入れ保存することで、先ほど紹介した商品の画面がシームレスに表示される設定になります。

商品を商談に追加するようユーザーに促す機能の設定方法

その下の「ユーザーが商品を商談に追加した場合、数量1を挿入する」も便利なので補足します。

部品や資材を扱う会社であれば、商品をまとめて100個入れることがあるかもしれないですが、Saasやコンサルティング会社の場合は数量がデフォルトで1の場合しかなかったりします。

そんな時に「ユーザーが商品を商談に追加した場合、数量1を挿入する」をtrueにしておくと、下図の商談商品登録画面にて、数量がデフォルトで1(編集は可能)になります。この設定をしておかないと、デフォルトで空欄なので、枠をクリックして数字を打ち込む手間が発生します。

ユーザーが商品を商談に追加した場合、数量1を挿入する

入力漏れ防止策2:商品を必須にする入力規則を設定する

商品を必須にする方法がないかなあ、と検索していたところ、このHelp記事がありました。

商談の入力規則で強制的に商品を入力させる方法です。商談が商談商品から参照されている側なので、一瞬え?と思ったのですが、商品フラグという隠されたチェックボックスがあるのでした…

商品フラグ

それではこの手法の成功イメージを共有していきます。下図はフェーズを「Needs Analysis」にしたときに、商品が無いので入力規則が起動してエラーになっている状況です。

これであれば確実に商品が入力されている状態に持っていけますね。

商品を必須にする入力規則

入力漏れ防止策2:商品を必須にする入力規則の設定方法

オブジェクトマネージャーで商談を開き、入力規則に数式の設定をします。入力規則自体の設定方法はこちらの記事で詳しく紹介しています。

ポイントは商品フラグのAPI参照名、「HasOpportunityLineItem」項目を使用することです。

複数のフェーズに使用する数式の場合の例

入力規則の数式
AND(

OR(

ISPICKVAL(StageName,"Needs Analysis"),

ISPICKVAL(StageName,"Qualified"),

ISPICKVAL(StageName,"Proposal Submitted")),

HasOpportunityLineItem = FALSE

)

特定のフェーズに達した場合のみ使用する数式の場合の例

入力規則の数式
AND(

ISPICKVAL(StageName,"Needs Analysis"),

HasOpportunityLineItem = FALSE

)

まとめ

本記事では、商談商品の入力漏れが発生する理由を解説し、入力を促す方法と、商品を必須にする入力規則を設定する方法という2つの防止策を紹介しました。

まずは入力を促しつつ、さすがに決裁者と商談するフェーズでは必須入力にしようよ、など硬軟織り交ぜて設定するとよいかもしれません。