プロスペクトとは?Account Engagement(旧Pardot)~Salesforce

この記事では、SalesforceのAccount Engagement(Pardot)で使用される「プロスペクト」について詳しく解説します。

Account Engagementでのプロスペクトの意味や役割、そしてビジターやリードなど類似のSalesforce用語との関係性について整理していきます。

プロスペクトの意味がしっかり分かる内容になっていますのでご覧ください。

マーケティング用語としてのプロスペクトとは?

「プロスペクト」とはマーケティングや営業でよく使われる用語で、「見込み顧客」を意味します。

これは、商品やサービスに興味を持っているが、まだ購入や契約に至っていない人々のことを指します。プロスペクトは、将来的に顧客になりうる可能性が高いので、マーケティングや営業活動をおこなう上で重要なターゲットとなります。

Salesforce Account Engagement(Pardot)でのプロスペクトとは?

Account Engagement(Pardot)においてもマーケティング用語と同様に「プロスペクト」が「見込み顧客」という意味で使われていることに違いはありません。

ただし、Salesforceの取引先責任者やリードという人情報がAccount Engagementに連携された際に「プロスペクト」と呼ばれます。これはAccount Engagementフォームから流入した場合でも取引先責任者やリードが作られますので、考え方としては同様です。

さらに、取引先責任者やリードに対してcookieが紐づいていない状態はビジターと呼ばれ、プロスペクトとは呼びません。

複数の用語が登場しましたので、それぞれの意味合いと、相関図を以下にまとめました。

Account Engagement(Pardot)で人情報を表す用語を整理する

SalesforceそしてAccount Engagement(Pardot)では、人を表す呼称として「リード」「取引先責任者」「ビジター」「プロスペクト」があります。それぞれの用途・特徴について整理しておきましょう。

「Salesforceの」人を表す情報

  • リード
    • リードは、Salesforce上で見込み客のことを指します。企業や商品に興味を持ち、初期段階で連絡先を提供してくれた人たちです。リードは、web to leadやWEBフォームから流入したり、展示会での名刺交換などで追加されることが多いです。
  • 取引先責任者
    • 取引先責任者は、すでに顧客であるか、商談中の企業の担当者を指します。取引先責任者は、リードから確度が高まった際に取引開始で作成される場合、もしくは最初から取引先責任者として作成される場合もあります。

「Account Engagement(Pardot)の」人を表す情報

  • ビジター
    • ビジターは、ウェブサイトに訪問した人々を指します。ビジターはまだ特定の行動を起こしていないため、匿名の状態です。
    • Account Engagement(Pardot)では、フォームなどから回収した個人を識別する情報と、cookieが紐づく前の状態の見込み客を「ビジター」と呼びます。cookieとはブラウザに保存される「閲覧者の情報」を指します。
  • プロスペクト
    • プロスペクトは、個人情報とcookie(ブラウザ情報)が紐づいた状態の見込み客・もしくは顧客を表します。
    • Account Engagement(Pardot)でのプロスペクトは「見込み客」であるという理解に相違はないのですが、既存顧客であっても個人情報とcookie(ブラウザ情報)が紐づいた状態になったならば総じて「プロスペクト」とカテゴライズされます。ここが理解をややこしくしているポイントであると言えます。

リード・取引先責任者とビジター・プロスペクトの相関図

下図はSalesforceとAccount Engagementの人を表す呼称をひとまとめにした相関図です。

Account Engagementに連携されるSalesforceオブジェクトは取引先責任者とリードです。そして、取引先責任者であろうがリードであろうが、プロスペクトと呼ばれるためにはcookieが紐づいているかどうかで判断されます。

cookieが紐づいていない取引先責任者やリードはビジターと呼ばれます。

リード・取引先責任者とビジター・プロスペクトの相関図

ビジターとプロスペクトの違い~cookie紐づきとは?

ビジターとプロスペクトの違いは、cookieが紐づいているかどうかです。

ビジターの状態からcookieが紐づいてプロスペクトとなるには、2通りの経路が存在します。

  • ①Account Engagementから送ったメール内のリンクをクリックする
    • メールを送れるということはメールアドレス、つまり個人情報をすでに保有している状態です。そこからメールを送り、顧客がメールのリンクをクリックすれば、顧客の使っているブラウザでリンク先のページが開きます。これによりメールとブラウザのcookie情報が紐づけされます。
  • ②Account Engagementフォームを顧客が通過する
    • 顧客がフォームを通過する時点で個人情報を取得することが出来ています。また、フォームは顧客のブラウザ上から入力しますので、ブラウザのcookie情報と個人情報の紐づけが可能となります。ただし、この時のフォームはAccount Engagementフォーム(もしくはフォームハンドラー)、かつフォーム項目にメールアドレスが含まれている必要があります。

まとめ

以上がAccount Engagementのプロスペクトの意味となります。Account Engagementを導入したばかりの段階ではまだ取引先責任者やリードはcookieが紐づいていないビジターの状態です。

そこからメールで様々なコンテンツを送ってリンクをクリックしてもらうことで、ビジターからプロスペクトに変えていくことが出来ます。

ビジターからプロスペクトになることで、プロスペクトのWEB行動がトラッキングできるようになります。導入初期の時点では、まずは既存顧客をプロスペクト化していくことを一つのKPIとして考えてみてもよいでしょう。