SalesforceのChatterは、企業内外でのコミュニケーションを円滑に進めるためのSNS機能です。Chatterを使って社員同士だけでなく、社外の顧客やパートナーとも安全にやり取りができます。この記事では、Chatter FreeとChatter Externalライセンスの機能や活用方法について解説します。
Chatterの基本的な機能
Chatterは、Salesforce内でのコミュニケーションを行うための機能で、メンションや投稿、コメント機能を通じて情報共有を行います。SalesforceはSlackを買収していますが、Chatterはそれ以前からSalesforce内部で使える社内SNS機能として存在しています。
Chatterでできること
- Salesforceレコードに関連付けて発言できる:特定のレコードを参照する形でチャット出来ます。
- グループをつくる:Chatterグループという会話のコンテキストに合わせたグループを作れます。
- グループへの投稿:Chatterグループに投稿して、他のメンバーと会話を進めることができます。
- メンション機能:特定のメンバーに対して通知を送るメンション機能を利用し、重要な情報を見逃さないようにできます。
- ファイル共有:業務に必要なファイルをアップロードし、チームメンバーと簡単に共有ができます。
以下は商談からChatter投稿をした画面です。
すると、Chatterフィードに先ほど投稿した商談への参照付きで投稿されます。
投稿する際、ユーザーやグループに対してメンションすることが出来ます。
Chatterには2種類のライセンスがある
ChatterにはChatter FreeおよびChatter Externalの2種類のライセンスがあります。
以下はChatter FreeおよびChatter ExternalのSalesforce画面上での見え方になります。
Chatter FreeとChatter Externalの違い
Chatterには、ユーザに応じた2種類のライセンスがあります。「Chatter Free」は社内向け、「Chatter External」は外部向けに提供されています。それぞれが使える機能は異なりますので、その違いを見ていきましょう。
Chatter Freeライセンス
- 対象:通常のSFライセンスはもったいないがChatterだけは使わせたい社内のユーザ向け
- 機能:
- 自身がメンバーとなっているChatterグループや、自身がメンバーではないアクセス種別が公開のグループにアクセスできる。
- アクセス種別が非公開のグループについては、グループ名のみ参照できる。
- デフォルトのライセンス数:5000
- ユーザの作成方法:通常のSalesforceユーザ作成画面でライセンスをChatter Freeにする。
Chatter Externalライセンス
- 対象:閲覧が限定したい、社外の顧客やパートナー
- 機能:
- 特定のグループに招待し、その中だけ見ることが出来る。
- 自身がメンバーでないグループはアクセス種別が公開でも閲覧できない
- デフォルトのライセンス数:5000
- ユーザの作成方法:
- 通常のSalesforceユーザ作成画面でライセンスをChatter Freeにする。
- 非公開のグループからメールアドレスで招待する
Chatter FreeとChatter Externalの詳細な違い
以下は、Chatter FreeとChatter Externalの主な機能の違いを表でまとめたものです。
機能 | 通常のユーザ(ライセンス問わず) | Chatter Freeユーザ | Chatter Externalユーザ |
---|---|---|---|
システム管理者での代理ログイン | 〇 | × | × |
メンバーとなっているChatterグループへの投稿 | 〇 | 〇 | 〇 |
Chatterタブ内「会社の注目」の投稿閲覧 | 〇 | × | × |
自分のユーザ画面からの投稿 | 〇 | 〇 | × |
「人」タブに表示されるユーザ | 全てのユーザ | 全てのユーザ | 招待されたChatterグループのユーザ |
メンションできるユーザ | 全てのユーザ | 全てのユーザ | 全てのユーザ |
レコードの閲覧 | 〇 | × | × |
該当ユーザをフォローする | 〇 | 〇 | × |
公開Chatterグループへのアクセス | 〇 | 〇 | × |
非公開Chatterグループへのアクセス | 〇(招待された場合のみ) | 〇(招待された場合のみ) | 〇(招待された場合のみ) |
ファイルの共有やダウンロード | 〇 | 〇 | 〇 |
まとめ
SalesforceのChatter FreeとChatter Externalライセンスを活用することで、社内外での情報共有とコラボレーションが簡単かつ安全に行えます。社内向けにはChatter Free、社外向けにはChatter Externalを使い分けることで、情報漏洩を防ぎつつ、効率的にコラボレーションを促進できるでしょう。